『食べてみたいな~』でまさかのケール畑一坪オーナー権当選。

こんにちは。栗原貴子です。


引き寄せっぷりが熟練してきている今日この頃。

ちょうどいい画像がなかったので写真はイメージです。

2020年12月、なんとキューサイのケール畑の一坪オーナー権に当選した。


どういう権利かというと、島根にあるキューサイのケール畑の1坪の権利であり、収穫されたケールとそのケールで作った青汁をいただけるという内容。


じつは、当初「畑に行って、1坪分を耕す権利」かと大いなる勘違いをしていた。ゆえに『そんな遠くに行って畑を耕すなんて、、、』と消極的な姿勢であった。私は植物界のシリアルキラーなのである。

「ものすごく可愛がってたのに、死んじゃったの」

と言い訳もサイコパス風。

植物が枯れたという証拠の「土だけになった植木鉢」の処分に悩み、土はなんとか捨てたものの、空の植木鉢をまだ持っているあたりも、シリアルキラーっぽい。


そういえば「金魚もひなたぼっこ、させてあげましょう」と、真夏に金魚鉢をエアコンの室外機の上に置いて、茹でて死なせたこともあったっけ。小学生とはいえ、真夏にひなたぼっこという感性は、どうかしていたと思う。このときの金魚も、もちろん可愛がっていた。


そんな私が、1坪とはいえケール畑を耕してしまったら、東京ドーム15個分の畑を全滅させてしまいそうで怖い。

しかし、農作する権利ではなく、収穫物を頂く権利だと知って、がぜん、応募したくなった。うん。私は触らないほうがいいし、触らないでOKならば欲しい。ケール畑。


ちなみに、1坪ケール畑はキューサイ55周年のオンラインイベント参加者向けのクイズの賞品である。


なぜ、こんなにも「欲しい」と思ったのか、というと、ただの食い意地である。

イベントで、生のケールのお料理が紹介され、ケールと生ハムのパスタを司会の女性がおいしそうに試食していたのだ。

『ケールのパスタ、どんな味なのかな~。食べてみたいな~』と眺めた。ケールが入手できれば、作れなくもない。が、最寄のスーパーや八百屋さんでケールをみかけたことがなかったので(記憶にないだけかもしれないけれど)、『どんな味かな~』とひたすらに妄想していた。オンラインじゃないイベントだったら、会場のみなさんにも振舞われたことだろう。

生ハムのちょっとしょっぱい感じとガーリックとオリーブオイルは想像の範囲内だ。だが、ケールが未知数であった。ほろ苦い系だろうか? それとも、強めの香りがあるのだろうか? 歯ごたえはどうだろう? 

今、考えるとけっこう長い間、妄想していたような気がする。

『食べてみたいな』という気持ちが最高潮に達し、オーナー権が当たるというクイズに応募した。しかし、あれほどしつこく妄想していた割には、応募した翌日にはそのことをケロッと忘れていた。


数日後、駅前に期間限定の農家さんの直売がやってきた。


ここの農家さん手作りの干し芋がとてもおいしいのだ。店頭のオジサンの「おいしいよ」というセールストークが、野菜愛にあふれていて「野菜トーク」が止まらない感じも好きだ。


「干し芋ください!」

と声をかけると、

「前も干し芋、買ってくれたよね? おじさん、ちゃんと覚えてるよ」と言ってくれた。

「すごくおいしかったです。このままでもおいしかったですけど、温めたほうが私は好き」

そんな話をしていたら、私と一緒に干し芋を選んでいたマダムが「温めるってどうやって?」とオジサンに聞いた。マダム、おじさんは、今、ほかのお客さんとお話してるとこですよ。ということで、「オーブントースターでもいいですし、網で焼いたり、フライパンでも大丈夫ですよ。ちょっと焦げ目がついてカリッとするのが、たまりませんよ」と私が答えた。


「ふーん」と言いながら、マダムお買い上げ。


マダム、こういうときは「あら、そうなの?教えてくれてありがとう」ですよ。私、一応、お客なんです。質問がスルーされちゃったマダムをおもんぱかって、わたくし、僭越ながら会話をつなげた次第ですが、ご不満ですか?


という感じであったが、マダムは神がつかわしてくれた「こういうマダムにならないように気をつけようね、という反面教師」と解釈した。


干し芋はマスト バイであるが、ほかの野菜もチェックする。「なんとかケール」というのを見つけた。おお! 憧れのケールではないか! しかし、私がオンラインイベントでみたキューサイのケールとは品種が違うようで、葉っぱのカタチがまったく異なった。


『このケールであのパスタを作ってみようか』


ケールのパスタへの妄想を思い出し、一瞬、迷った。しかし、葉っぱのカタチが違いすぎる。どれほど違うかというと、小松菜と春菊ぐらい違う。もはや、違う野菜じゃないか。ピーマンとパプリカのほうが、よほど似ている。


『違う、多分、歯ごたえも何もかも違うはず』

小松菜と春菊の違いだとしたら、大違いである。そこで、私はたいそう立派な葉っぱふさふさの大根1本と柚子3個を買うことにした。冬至の前日だったので、柚子湯用である。

大根を買う時に「ヘタ、切りましょうか?」と聞かれたが、「リボべジしたいので、そのままでお願いします!」と言うと「すみません。リボべジってなんですか?」と農家の方に聞かれた。


リボべジなんかしないよね、農家の方は。

「リボーンベジタブルの略です。ヘタを水につけておくと葉っぱが出てきますよね? 大根はうまく育てると、リボべジでお花が咲くって知って。試してみたくて」


と答えた。農家の方は「そうなんですか? へえ、知りませんでした。大根、すごいな」と、尊敬のまなざしで大根を見つめておられた。そして「この大根は今朝、収穫したばかりなのできっとお花が咲きますよ」と言ってくれた。


野菜愛あふれる方々とお話して、帰宅するとなんと、ケール畑一坪オーナー権の当選通知のメールが届いたのである。


「食べてみたいな」という妄想と、野菜愛あふれるトークのご利益としか思えない。


ケールと生ハムのパスタが楽しみだが、一体どれほどの量の収穫物が届くのか、正直なところ、ちょっと心配だ。独り暮らしには常に「消費しきれるのだろうか?」という懸念がつきまとう。おすそ分け先は心づもりしているが、そのころには、気軽に会って手渡しできるといいな、と思う。


早いもので、冬休みもあと2日。

今日、1都3県の知事が国に緊急事態宣言を要請したとのことだが、正直なところ「え~?」である。休み中にこういう極端な動き方をされると、世の中、混乱するでしょう。フリーランス編集長、発令されたときのシミュレーションしちゃったわ。



今日も読んでくださって、ありがとうございました。

皆様の毎日に、ププッと笑顔があふれますように♪


















栗原貴子のでこぼこオンナ道

栗原貴子/編集・ライター、コピーライター フリーランス歴23年。広告、宣伝、啓蒙につながるクリエイティブ制作、コピーライティングが得意。2019年より きもの伝道師 貴楽名義で着付けパーソナルレッスンを中心に活動開始。きもの歴は四半世紀越え。