初のプレミアムフライデーはみなさま、いかがお過ごしでしょうか?

こんにちは。栗原貴子です。


2月21日の都内某所からの富士山です。ヒントは消火栓の下の看板「とんかつとんき」です。


さて、本日2月24日は「電車で席を譲られるようになってショックだ」と申していた私の母の誕生日でしたが、同時に初のプレミアムフライデーでもありました。

ちなみに、母には「譲ってくれたお若い方のことを『目上の人を敬うことができる人』と考え、これからもその気持ちを持ち続けられるように、ありがたく厚意を受け入れるのが年長者としての務めではないか」と諭しました。すると、「そうね💛そうするわ」と大変、物分かりがよくて驚きました。


「高齢者」「お年寄り」として扱われることに抵抗がある団塊世代には「年長者」という言葉が有効です。さすがライターだな、アタシってば(自画自賛)。


そんな初プレミアムフライデーでしたが、みなさまはいかがお過ごしでしたでしょうか。


私は

15時きっかりから

某大手企業にて

お打合せ


でございました。

一応、「御社はプレミアムフライデーではなかったですか?」的なお気遣いの交換がありましたが、全員が「NO!」であり、ここでは私、唯一のフリーランサーでしたが「月末の金曜日って選択がまた、企業の実情が分かっていないですよね」と言うと全員が激しく同意。


ハッピーマンデーもそうでしたが、そういうことを導入しても「休めない」もしくは益々「休めなくなる」業種職種に従事している人が圧倒的に多いということに、そろそろ政治家・官僚の皆様にも気づいて欲しいものです。


「ハッピーマンデー」とか「プレミアムフライデー」とか、なんのこっちゃ? という英語を使うことも、なんだか気に入らないし。


幸福な月曜日

特別な金曜日


ではダメですか? 「花の金曜日」は割と浸透したじゃないですか? 「花金」とかいっちゃって、花小金井の略みたいでしたけど。


「さちげつ(幸月)」

「とっきん(特金)」


って略して「来週は特金だからさあ、飲み行かない?」とか。「来月、幸月があるから旅行しない?」というほうが浸透しそうな気がする。


私が新入社員の頃、「花金」って言ってる先輩や上司がいたものでした。そして、「花金なんだから、若い子はデートとかしなくっちゃ」とかいって帰宅を促されたものでした。今、考えるとなんておおらかだったのでしょう。


「国民よ、休んで!」「国民よ、消費して!」っていうのは、結局、制度の問題ではなくて「価値観」とか「雰囲気」の問題なのだと思うのですね。もちろん、懐事情もありますけれどね。


みんな、「社会保障費や税金をガンガンあげといてさ、プレミアムフライデーで消費しろって、何言ってるの?」って思ってるよねえ。


どうしてこんなにギスギスした世の中になっちゃったのかな? ってところをちゃんと考えずに制度を導入しても意味がないんだよねえ。ほんと、古臭いったらありゃしない。


ネーミングセンス的なことを言えば「クールジャパン」にもかねてから異議がありまして。


クールと言えば宅急便? みたいな語学センスの持ち主としては


寒いニッポン


としか感じられなかった。しかも気温ではなく「寒いギャグ」的な「寒い」と解釈してしまいそうになる。「クールガイ」という意味だと勘違いして「冷奴」って刺青しちゃった気の毒なアメリカ人をSNSで見たことがあるけれど、他国の言葉は本当に注意が必要ですね。


大晦日にお寺に行ったら、欧米人が「ハマヤスティック!」を連呼しながら、大量に破魔矢を購入しておりました。その様子がちょっとワイルドだったので「射られるのではないか」と身構えてしまいましたけれど「破魔矢」自体で名詞として完了しているし「矢」だからスティックじゃないし、と思ったのですが。


インバウンドってことで、よしとしましょうか。


インバウンドもねえ、何かのスポーツの反則のことかと思ったよ、最初。やっぱり、あっという間に終わっちゃったしね、爆買い。あ、爆買いって言葉は、状態を巧みに表現していて、すごくいいなと感じました。


たまには、ライターらしいことを申しますとね。

ネーミングおよび「浸透させる」ことについていうと、横文字がダメ、というのではなくて。

言葉だけが独り歩きするのではなくて、その状態を感情に浸透させることができるかどうか、なのですね。


プレミアムフライデーでいえば、そもそも日常的に私たちは金曜日のことを「フライデー」なんて言いません。「フライデー」でほうふつとするのか、週刊誌やレストランではないか。


他国の言葉を使う場合は、その横文字の意味が独自に単語として認知されている。



もしくは、まったく知られていない(造語含む)。


のどちらかなのですね。後者の場合は言葉の周知からPRしていくことが必要になりますが、そこに込めた思いとか意味を語るきっかけになるから、プロモーションに使えます。


今まで用いられていた日本語を突然、英語にして違和感バリバリなのが国会中継などでよく出てくる「ペーパー」。

初めて聞いたとき、


え?

林家?


と思ったものでしたが、「文書」「書類」「書面」ではなく「ペーパー」という理由は何なのでしょうか。ちゃんとした理由があるのかもしれませんので、最初から「勉強不足で申し訳ございません」と言っておきますが、ペーパーいったら「林家」だよね?


こういうことをツラツラと思うと。


ニッポンが、もやっとした閉塞感に覆われているのって。

日本語をないがしろにしてきたことと、無関係じゃないはずよね、って感じます。



プレミアムフライデーは、その象徴的な制度だなあと思って。

あとマイナンバーね。

「あなたのマイナンバーは? を英語で言うと意味わかんないでしょ?」

ってある人に言われて「確かに!」ってなったのだけども。


これからは

校閲さんを

採用するか、

相談したほうが

いいと思うよ。









栗原貴子のでこぼこオンナ道

栗原貴子/編集・ライター、コピーライター フリーランス歴23年。広告、宣伝、啓蒙につながるクリエイティブ制作、コピーライティングが得意。2019年より きもの伝道師 貴楽名義で着付けパーソナルレッスンを中心に活動開始。きもの歴は四半世紀越え。