黒パグちゃんに鼻の奥ツーンとしたくせにプライスカードに目の玉が! さて彼はおいくらでしょう?
在りし日のパグ犬風太とわたし。
そして、パグファンの教典ともいえるマンガ、ひぐちにちほさんの「小春びより」の小春ちゃん。
あれは、先週の金曜日のことだった。
私は恵比寿駅から代官山に向かっていた。途中にペットショップがあり、ふとのぞくと子犬がわんさかいた。
『か、かわいい~~~~~』
ふらふらと入店すると、私のパグセンサーが反応した。
背後からパグがやってくることに「音」で気づける。
店頭に「パグモチーフ」があれば瞬時に見つける。
そんな、パグセンサーが私には備わっているのである。
いた!
マンガの小春ちゃんによく似た黒パグちゃんが。
生のパグがセンサーにかからぬはずがない。
覗き込むとパグちゃんは私ほうにやってきた。目が合う。可愛いすぎる。
『ちっちゃいね~。今日の私のバッグに君は余裕で入っちゃうね~』
と心の奥底から湧きだした声に、自分でたじろぐ。万引きは犯罪です。
心の中での未遂に終わり、安堵していたその瞬間。
黒パグちゃんは私に向かって「はーい!」と右前足を挙げた。
なんども、なんども。
鼻の奥がツーンとする。
風太が得意げにやっていた「はーい」。
「おやつ食べるひと~」
「お散歩いくひと~」
「おりこうさんなひと~」
と聞くと「はーい!」と手をあげてハイタッチすることを風太は6歳のときに覚えた。
それを、君は私にしてくれるんだ。
ケースのガラスに手を当てると、黒パグちゃんはガラス越しに私の手のひらに肉球をあてながら小首をかしげた。
『そんなことをされたら、バッグに入れて帰りたくなっちゃうじゃない!』
万引きは犯罪なので、黒パグちゃんはいかほどなのかとお値段をチェック。
600,000円(税込)
え?
いち、じゅう?
ろ、
ろくじゅうまんえん?
潤いかけていた眼球が、こんどは飛び出しそうになった。
動物の衝動買いについては、「絶対やめてください派」なので、高い!と文句を言うつもりはない。
このぐらいの値段じゃないと、酔っ払った勢いで買う愚か者がいるもの。
特に都会の繁華街では。
鼻の奥がツーンとしたのに。
お値段みた途端に
ツーンがひっこんだ
自分に笑った。
そもそも、私は風太を「買って」はいない。
里子として風太が2歳半の時にそれまで、まったく知らなかった岐阜県在住の方が結んでくれたご縁で、譲り受けた。それはそれは「数奇なめぐりあわせ」であった。そのお話はまた、今度。
風太と暮らしているときにも、ご近所さんから「里親さんを探している黒パグちゃんがいるのだけど、もう1匹飼えない?」と聞かれたこともあった。
そんなワンコがこの世界にはたくさんいる。
だから、きっと。
私のところにもしも、またやってくるワンコがいるとしたら。
そんな風にくるのだと思う。
その翌日の土曜日。
風太との縁を結んでくれた、岐阜の方から「ご無沙汰です」とLINEが届いた。
上京されるとのことで、会う約束をした。
風太が旅立った2か月後にお会いして以来、2年ぶり。
そんなこんなもありつつの。この数日は。
10月1日リリースのサイトづくりに明け暮れておりました。
いよいよ、明日リリース。どきどき。
今日も読んでくださってありがとうございました♪
みなさまの毎日にププッと笑顔があふれますように!
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