緊急事態宣言、明けまして元気です。

こんばんは。栗原貴子です。

すっかりブログがご無沙汰であった。緊急事態宣言による、外出自粛中から忙しく働いていた。在宅ワーク、リモートワーク歴22年のベテランであるが、ここまで在宅でワークしきることは、いまだかつてなかった。


私の仕事での主な外出のパターンである、取材や打ち合わせが「オンラインで」となると、それ以外の仕事は家でやっていたので、必然的にフル在宅になる。そして、6月24日現在もお取引先さまのほとんどが「極力、オンラインで」という体制が敷かれている。


このようなことを3か月もしていると、すっかり「オンラインで」に慣れきってしまった。「オンラインで」の魅力は、打ち合わせを学校の時間割のように、10分程度の間隔だけあけて入れられる点である。


また、「打ち合わせと打ち合わせの間が2時間空く」というような、「一度、帰宅するには短いが外でつぶす時間としては長い」という微妙な空き時間を持て余すこともない。


空き時間についてはよく、友人知人から「カフェとかで仕事すればいいのに」と言われていた。しかし、案外、守秘義務が発生する案件が多く、カフェで大っぴらにPCを開いて、資料を広げることが難しくもあったのだ。


在宅ワーク適正の高い私であるが、さすがに「お出かけしたい欲求」は人並みに持ち合わせている。しかし、東京オリンピックを想定した「前倒しスケジュール」がコロナ禍で見直されることがなかったために、とても大変なことになっているのだ。


そもそも、私は「トーキョー」とあの外国人のオジサンが発表したときから、東京でオリンピックを開催することが嫌でたまらなかった。都民として言わせてもらうなら、あの当時ですでに東京は明らかに定員オーバー気味だったからだ。そこに、オリンピック開催ってどうするつもり? と思った。


とはいえ、私は都政を考える立場ではないので、個人的に「オリンピック疎開」という計画を練っていた。そのプランを聞いた他県に住む友人たちが「北海道においでよ」「山梨においでよ」と誘致してくれた。


宮島のお土産屋さんの女将さんに「オリンピックのときに疎開しにきてもいい?」と聞いたら「広島の最低時給でよかったら」とアルバイトさせてもらえる話までしていた。そして、私はけっこうこのプランにノリノリであった。


こんなにもオリンピックのことをよく思っていなかった私が、延期に喜んだのもつかの間。


オリンピックを想定した前倒しスケジュールという憂き目に遭っているなんて。オリンピックからの仕返しのようである。


それでも。


コロナ以前の「自分」と比べたら、はるかに今の方が充実している。


それは、コロナで「廃業もやむなし」と腹をくくったからだ、と思っている。今、思えば消費税の増税の影響を受けていたのだろう。決まりかけていた仕事が、スルスルと私の元から消えた。コロナより前に収入の不安を体験していたのだ。


だから、コロナ禍を乗り切れるとは思ってもいなかった。廃業もやむなし、だと本気で思った。一方で、気持ちが楽になった。

思えば「努力が足りない」「やり方がよくない」といった、誰かや何かとの比較をベースにした考え方に縛られていたのだろう。

地球上のすべての人に等しく訪れた危機を、私はとても平等に感じた。自分にできることは自分の体を、健康を守ることである。そうでなくては、この状況下で「誰かの役に立てる人にはなれない」と考えたのだ。


その瞬間から、仕事の依頼が増え始めた。


なんだか、一皮むけてリニューアル・ヴァージョンの自分になった気分。

2019年5月に訪れた安芸の宮島。

鳥居は今は補修工事中。


また旅に出られる日を楽しみにしながら、明日も張り切って参ります! 在宅だけど。


今日も読んでくださってありがとうございました!


栗原貴子のでこぼこオンナ道

栗原貴子/編集・ライター、コピーライター フリーランス歴23年。広告、宣伝、啓蒙につながるクリエイティブ制作、コピーライティングが得意。2019年より きもの伝道師 貴楽名義で着付けパーソナルレッスンを中心に活動開始。きもの歴は四半世紀越え。