コピー&ライティングに使う言葉はもちろん、日常で使う言葉も「感情を想起させる」ことが鍵ですのよ。

こんにちは。栗原貴子です。

今年もまた桜は私達を楽しませてくれましたね。

画像はソメイヨシノですが、うちの近所では八重桜が見ごろを迎えまして、引き続き春からの贈り物を満喫しております。八重桜の並木のある通り沿いの飲食店の方が「あと2メートルくらい、こっちに桜があったら、店内から花見ができるんですけどねえ」とおっしゃるので。


夜中にみんなで

シャベルもって集合します?


身元を証明するものは

おいてきてくださいね。


と桜の移植計画を企てたりしておりました。

さて、本日は真面目に、この道19年の私が2017年の今思う、「コピー&ライティング」について書きますね。

先日「ライターは見た!『盛った先に幸せはなし!』の法則」という記事を書きました。今、そしてこれからの時代のブランディングやセルフプロデュースは「似合う装いを見つける作業」であり、「盛る」のは美しく見せるために背筋を伸ばしたり、髪形を整えたり、似合うメイクをする、というような程度です、というような内容になっております。詳しくは先日の記事をご覧くださいませ。


これはキャッチコピーや文章においても通じることです。コピーやライティングをする場合

●等身大をいかに正確に、そして美しく表現するか

●その表現が読み手の感情を想起させることができるか


この2点が大変、重要になります。

わ~!!!

この2点はけっこう秘儀秘伝なのでね、書いていてドキドキなんですけれども。


ま、

いいか。


二番目の「読み手の感情を想起」というのは、その感情の元となる「体験」であったり「憧れ」といった感情が読み手の心の中ににあることが欠かせません。


例えば、パラグライダーの体験レジャーのコピーを考える場合。


飛行機に乗らずして空を飛んだ経験って、当たり前ですがほとんどの人がないわけです。でも漠然と「鳥のように飛んでみたい」とか「鳥ってどんな気分で飛んでいるのかな」と思ったことはある人が多いものです。


なので


鳥のように大空を舞う


なんて言われると、心の中にあった感情のツボがおされて「グッ」と刺激されるわけですね。


でも


ベテランインストラクターの指導による安心!の空中散歩


なんていわれても「ふーん」ってなってしまうと思うのです。安心は大事だし、インストラクターがベテランであるに越したことはないけれども、感情のツボは「グッ」と押されないから。むしろ、コレはキャッチコピーではなくて「情報」だよね、ってことですね。


さらに、文章を付け加えるならば。


見たことのない景色を体験してみませんか?


なんて書いてあっても「そうだろうね、見たことない景色が見えるだろうね」としか思いません。でも、


世界観が変わる特別な瞬間を体験してみませんか?


とわれたら、もう少し興味がそそられると思うのです。どういう風に世界観が変わるわけ? とかね。ちょっと現実生活にマンネリ感を覚えている人だったら「ちょっくら空でも飛んでみるのもいいかもな」と思うかもしれません。

このときに「ベテランインストラクターの指導」という「情報」の部分の安心感が背中を押す材料として役立つわけです。


これはあくまでも「例」としての分かりやすさを意識して挙げたコピー&ライティングですけれども。

こんな風に考えて言葉を選んでいるわけです。


ポイントは「それを体験したときの感情を想起させる美しい表現」ってところですね。


こういう風にコピーを変えて、もちろん、ビジュアルも新しく、デザインも美しくしてパンフレットやカタログを作り直すことが多々、あるのですが。

同じ商品を販売しているのに、お客様からの反応が一気に変わります。


さらに、規模の大きな会社さんの場合、複数人数の営業担当者さんがいるわけですが。営業担当者さんたちのセールストークも変わってきます。新しいパンフレットやカタログに準じて販売スタイルが変わるからです。

社員の意識の統一を図るためにと、何時間も研修したりミーティングを重ねるよりもツールを新しくするほうが浸透しやすいのですね。


こういう作業をするときって社内では作らずに外部の会社に制作を依頼するケースがほとんどです。餅は餅屋ってことなんですけれども、社外の人間の視点のほうが「その商品の等身大の魅力」を正確に見つけられる、というメリットがあります。


自分に対する自己肯定感と同じで。

企業の規模の大小を問わず自分の会社の商品って、知り過ぎているために無意識のうちに低く見積もってしまったり、魅力のポイントを見誤ってしまったりして消費者の関心からズレてしまうのです。


ココがツボるポイントじゃん! っていうポイントは確実にあります。でも、ポイントがズレた見せ方をしてしまうとまったくツボらない。


つまり「商品やサービスの本来の魅力が伝わってない」。


そういうときって、商品やサービスの提供側の「とはいえ、たいしたことはございませんで」的な自信のなさが入り混じっていることが多いのですね。


なぜ、自信が持てないか。


それは、無意識のうちに「何か」「誰か」と比較して、優劣を判定しているから。


そして、不足している(と感じている)部分を知られないようにしようという意識のほうが、「素のよさを知ってもらおう」という意識に勝っているのです。


でも、何が「よい」と感じるかは、人それぞれでもあって。ゴージャスじゃないということにコンプレックスがあったとしても、すべての人がゴージャスを求めるわけじゃなく。シンプルが好きな人もいるのだから、無理やりゴージャスに見せなくてもよいのですよね。


規模の大きな企業はこうした作業を専門の会社や人に外注していますが、スモールビジネスの場合はそうはいかないことが多いものです。


SNSやブログ、HPで自ら集客をすることができるようになった今、「宣伝」「認知度アップ」に苦心しているというケースも多いと思います。でも、自分で提供する商品やサービスって「自分への評価」と無意識のうちに結びついちゃうので、注意が必要なのですね。


うっかりすると

自己肯定感

ダダ下がり。


になりやすいから。商品やサービスを提供しているのが自分であると、売れないのは「自分がダメだから」ってことになりやすい。売れていても安価にしちゃったり、ついサービスしてしまいたいして利益が出ないという悪循環につながる。


でも、「売れない」のはビジネスの規模や内容に関係なく、ましてや「自分が悪い」のでもなく、PRの方法に課題があるというケースは圧倒的に多くて、その部分を見直すことで、商品やサービスの基本的なことは変わりなくても、イイ感じに動き始めることって多々あるのです。


大切なのは、感情のツボをぐっと押すことができているか。


その視点から、見つめなおしてみるとよいかも知れません。


今日も読んでくださり、ありがとうございました。


みなさまの毎日に「ププッ」と笑顔があふれますように♪


































栗原貴子のでこぼこオンナ道

栗原貴子/編集・ライター、コピーライター フリーランス歴23年。広告、宣伝、啓蒙につながるクリエイティブ制作、コピーライティングが得意。2019年より きもの伝道師 貴楽名義で着付けパーソナルレッスンを中心に活動開始。きもの歴は四半世紀越え。