2018年ジェンダー・ギャップ世界第110位の国で頑張る女性たちへ

こんにちは。栗原貴子です。

2018年12月18日、2018年の男女格差(ジェンダー・ギャップ)報告書が、世界経済フォーラムから発表された。日本は昨年の第114位から4つ順位をあげて、第110位。G7では最下位。「日本は依然として相対的に、男女平等が進んでいない経済圏のひとつ」と厳しく指摘されたという。


だよね~~~~!

わかるぅ~~~!


日本の女性の「自己肯定感の低さ」には、この「ジェンダー・ギャップ」も関係していると常々、感じている。某医大が入試で女性を「差別」していたことが発覚したのは記憶に新しいけれど。女として生きてきてうすうすと「そういうことも、あり得るんじゃないか」というような気がしていたので、さほど驚かなかった。


私たちは、無意識のうちに、そう、本当に意識できない無意識のレベルでいろいろと刷り込んでいる。とくに、仕事においてその傾向は顕著である。「オンナが〇〇したら生意気と思われるのがオチ」とか「オンナは〇〇したところで無理」とか。


コレ、といった大きなきっかけがなくても、誰かに何かを言われなくても、自然と「オンナという性が足かせになる」という事実をうっすらと知っていく。そして、知らず知らずのうちに「足かせが邪魔にならないように」と気を付けて生きるようになる。


男女雇用機会均等法という法律があるのに、いまだ男女の賃金格差があることや、入試という「本来、公平であるはずの機会」にすら「性差別」が存在していた。そんなの不公平だ、と思う。思うけれど。それを私たち女性が無意識のうちに「仕方がないこと」と受け止め続けてきた結果、「許してしまった」のと同じことになっているのではないか、とも感じている。


フリーランスを20年やってきて、『私がオンナだから舐められてるな』とはっきりと感じたことが幾度かあった。相手に非があったのにも関わらず、恫喝されたことも2度ほどあった。オンナが自分の思い通りにならないと、すぐにカッとなるオトコというのが、この世には一定数、存在する。大企業のサラリーマンがビジネスの席で、その筋の人かと見まごうような罵声を発するなんて、よほど深刻な心の病を抱えているのだろうな、と思う。そんな風になってしまうのは、その人の問題だと頭では理解していても。その時、感じた恐怖心は心に傷となって残る。


「私に落ち度があったのだろうか?」と何度も何度も自問した。何度、考えても私に落ち度はなかった。あったとすれば「ひとりで交渉の場に行った」ことぐらいだ。


この件は、最終的に先方からの謝罪を受けるという形で決着したのだけれども(法的には圧倒的に向こうが不利だった)、不快な思い、怖い思いをしたことに変わりはない。そういう経験を一つひとつ、積んでいくごとに私の自己肯定感はゆらいでいったのだろうと思う。


誰にでも、きっと、こうした「経験」は多かれ少なかれ、あるだろう。だから、「自分だけがひどい目にばかり遭っている」「私がダメだからこういう目に遭うんだ」と思い込んで、自分で自分を殻に閉じ込めないで欲しい。笑っている彼女も、幸せそうに見える彼女も、つらい経験を口にしないだけ。見せていないだけ。「私ったら、こんな目に遭ったんですよ」と口にして「あなたに落ち度があったのでは?」などと言われたら、立ち直れないと思って、黙っているだけなのかも知れないのだから。


2018年にもなって「ジェンダー・ギャップ」世界第110位なんていう国で、ここまで頑張ってきたこと、今、頑張っていることに自信を持とう! 誇りを持とう! あなたの頑張りを評価してくれる人がいなくても、気づかってくれる人がいなくても「私、ベストを尽くしました!」って、自分で認めることができれば、それで十分。 


「もっと私はできるはず」という思いに苦しんでいるのならば、「できるはず」という思いが「間違ってる」のだと私は、思う。誰だって、コンディションの良しあしがあるのだから。いろいろと順調に進む日もあれば、何をやってもうまくいかない日だってある。どっちにしても「そんな日もあるよね」ってこと。その日、その時、その瞬間に「ベストを尽くす」って思いでいたほうが、精神衛生上、ずっといい。そして、そんなにストイックに自分を追い込む必要もない。行き過ぎると知らず知らずのうちに、自意識過剰オンナになっちゃうから。


「ジェンダー・ギャップ」第110位の国で暮らしている以上、「ギャップありき」という前提で「どんとこい」と構えていれば、受けるダメージも減らしていける。雨が降れば傘をさすように、心構えができるようになる。


大切なのは「誰かの評価に左右されずに、自分に誇りを持つ」ことだけ。そして、「誇りを失いそうになる言葉を言う」人からは、できるだけ距離を置くのが「誇りを保つ」コツ。自分から、そういう人間関係に突っ込んでいって、「傷ついた」と布団をかぶって泣くのは、バカバカしい。そういう人間関係に「突っ込んでいく」ことを選択するのなら、せめて、傘だけじゃなくてレインコートも頭からすっぽりかぶっていくぐらいの、心の準備をしておこう。そして、「人を傷つけるのが趣味みたいな人」は、重篤な心の病に侵されていることも忘れずに。


心に「美しい風景」を描きながら、「みんなもベストを尽くしているんだ」と信じて。今はまだ小さい「女の子たち」のために。これから社会に出る「後輩たち」のために。いつか、生まれてくる「誰かの娘」のために。今を生きる私たちができることを、やっていきましょう!

インド人シェフ、おススメのインドの絶景「マスタード畑の花」。しかし、日本人の目には「菜の花」にしか見えなかったのでした。


インド・ガンジス川クルーズについてはこちらをご覧くださいね☆

今日も読んでくださってありがとうございました。

みなさまの毎日にププッと笑顔があふれますように!

栗原貴子のでこぼこオンナ道

栗原貴子/編集・ライター、コピーライター フリーランス歴23年。広告、宣伝、啓蒙につながるクリエイティブ制作、コピーライティングが得意。2019年より きもの伝道師 貴楽名義で着付けパーソナルレッスンを中心に活動開始。きもの歴は四半世紀越え。